株式会社スリー・ディー・マトリックスは東京都千代田区に本社を置く医療製品開発・製造・販売を事業とするバイオベンチャー企業です。
スリー・ディー・マトリックスは売上があるバイオベンチャー企業
バイオベンチャー企業の中には売上がほぼなく10年以上経過してしまうような企業もありますが、スリー・ディー・マトリックスは止血剤等がすでに国内・海外で承認され利用されており、売り上げが年間10億円ほど計上されている企業です。
創傷治癒材、止血材、癒着防止材など今後も販売が拡大予想
2020年12月1日に薬事申請し、2021年5月11日付で内視鏡用粘膜下注入材が承認されました。食道、胃、大腸におけるポリープ、腫瘍などを切除する内視鏡手術時に幅広く使用される予想です。
スリー・ディー・マトリックスが開発製造をしている医薬品の分野としては、止血剤や癒着防止剤など色々な病気やけがの治療に役立つ可能性が高い汎用性があるものです。これらのパイプラインをグローバルにプロジェクトを分散し、有利な地域から申請しています。
今期からは特に開発中心だった体勢から、上市した製品については営業力強化をして販路を拡大することに注力していることが好印象です。
黒字化間近で、黒字化したら利益の伸びが大きい
スリー・ディー・マトリックスは、中期経営計画で2023年4月期には黒字化を予想しています。今期に関してはオーストラリアの事業では黒字化をしており、ヨーロッパの事業でも黒字化目前です。長年、黒字化を予想して赤字が続いた歴史はありましたが、数年のうちには黒字化も現実味を帯びてきました。
日本でも保険収載間近
スリー・ディー・マトリックスは、日本の企業ではありますが申請し承認を受けているのは海外中心でした。それゆえに売り上げは海外での事業を中心でしたが、今期下期には日本でも保険収載が見込まれ、それを待って国内でも本格販売を準備しています。
時価総額はまだ100億ほど、黒字化バイオ企業ならテンバーガーもあり得る
スリー・ディー・マトリックスの時価総額は、2021年8月現在で100億円ほどです。製品開発中で赤字のバイオベンチャーでもそれぐらいの時価総額の企業はザラにあります。上場している黒字化バイオベンチャーに関しては、平均時価総額3,285億円となっており、事業が順調に進めば企業価値10倍以上になる可能性もあります。
この記事は「スリー・ディー・マトリックス 2021年4月期 決算説明会資料」からの情報をもとに作成しました。